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2学期終業式 校長講話

 2学期の学校生活も本日が最後となりました。この2学期が始まった時期は、8月に続く猛暑でとにかく暑く、身体がどうにかなりそうな時期でした。近頃は、一気に、夏から冬への季節変化です。依然コロナウイルスの完全終息には至らず、現在はインフルエンザが猛威を振るっています。本校では、単発的に学級閉鎖などはあるものの、大規模で連鎖的な感染拡大はなく、授業に加えて、部活動、文化祭、体育祭、校外学習、修学旅行、地域交流などが、形態を変えながらも実施することができました。引き続き、感染症拡大防止に向け、基本的な感染対策の徹底をお願いします。

 早いもので、令和5年が間もなく終わります。皆さんにとって今年はどのような年だったでしょうか?スポーツに目を向けると、9月から10月にかけて行われたラグビーワールドカップは皆さんもニュース等で見たと思います。日本代表は2大会連続のベスト8進出を望みましたが善戦及ばず、残念ながら、リーグ敗退となりました。しかし、その戦いぶりは見事で、選手・スタッフ全員が日本代表というプライドと矜持を胸に取り組んだ結果だと思います。ラグビーは先発が15人、サブを含めると30人を超す大所帯。その中には常に先発で出場する選手もいればそうでない選手もいて、熾烈なポジション争いがあります。

 本日の講話は、私の大学時代の話を引き合いに出し、皆さんに「チームでの役割・貢献」を考えてほしい。また、この「チーム」という言葉を「所属社会・学校・クラス・部活動」とも捉えて聞き、考えてほしい。

 もう40年近く前のことです。体育大学に進み、夢を描いてサッカー部に入部しましたが、当時そのサッカー部には部員が約200名いました。私は、技術、体力、努力も足りず、4年間、1試合も公式戦の出場は叶いませんでした。特に1年生の時は昭和の時代、近くにコンビニもない寮生活、授業と部活、毎日の生活が大変でした。そんな下級生時代は、自分の実力不足を棚に上げて、レギュラー選手を羨ましく思い、悔しさだけがありました。しかし、ある時、怪我をしたレギュラー選手が必死にリハビリをしている姿や、Aチームの厳しい練習中に、吐いてでもなお、練習を続ける仲間の姿を目にし、「Aチームも大変なんだ」、「レギュラー達も必死だ」とわかりました。それ以降、私は自分の状況を嘆くのではなく、まず、所属Bチームの日々の練習にしっかり取り組むことに加え、Aチームの練習を見に行くことやチーム全体の物品管理、寮生活での雑用など、自分が何をしたらチームが勝つことができるか真剣に考えて実践しました。そのおかげかはわかりませんが、最上級生となった4年生の時に、関東大学リーグで全勝優勝を果たすことができました。もちろん、レギュラーになれず、試合にも出ることはできませんでしたが、当時の監督が、サッカーマガジンの記事に「試合に1試合も出場することのなかった4年生がチームをよく引き締めてくれた」とコメントし、それが掲載されました。古き良き思い出です。

 野球は9人、サッカーは11人、ラグビーは15人といったレギュラー人数が決まっています。それぞれの選手も必死で、選手選考する監督さんやここにいる部活動の先生方も真剣に考えて選考しています。

 改めて皆さんに何を考えてほしいか?

 チームや社会・組織が正しい軌道で動くのは、その組織にいる一人一人にそれぞれの役割があって、決して目に見えないところでのチームへの貢献といった働きや努力があるからではないだろうか。繰り返すが、チームの勝利や成功など、何かを得るには、華やかな選手の活躍もあるが、一方で誰かの犠牲も必ずある、その歯車が合ってこそ、最後は実を結ぶ結果が得られるのではないだろうか。

 生徒の皆さん、本校の教育理念に「地域社会に貢献し得る人物の育成」があります。誰しもが評価されたいし、華やかに活躍したいと願っているが願いが叶わないこともある。どうか現状で厳しい状況にある生徒も、レギュラーとして活躍している選手も、日々の生活を振り返り、所属組織や学校、地域社会に貢献し得る人物となるよう、一日一日を大切に過ごしていくことを願っています。

 それでは、病気や事故にくれぐれも気をつけ、穏やかな新年を迎えてください。

                               R5.12.22 学校長