2016年5月の記事一覧
埼玉県ネットトラブル注意報 平成28年5月号
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平成28年5月号「スマートフォンを持つ上で気をつけたいこと その2」
スマートフォンには便利な機能がたくさんあります。中でも、自分の現在地が確認できるGPS機能や、ボタンひとつでゲームや音楽プレイヤーとして使えるアプリなどは、お使いの方も多いのではないでしょうか。いずれの機能も自分で簡単に設定でき、スマートフォンをより便利で有益なものにすることができます。一方で、安易な判断で取り入れてしまうと、思わぬトラブルを引き起こすこともあります。今回は、スマートフォンを持つ上で気を付けたい2つの点についてお伝えします。
■GPS機能による位置情報発信による被害
GPS(Global Positioning System)とは、人工衛星を利用して、自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステムです。このGPS機能を設定したスマートフォンを所持していれば、自分の現在地を確認することができます。特に保護者の方には、子どもの居場所を確認するために利用したい機能かもしれません。
さらには、どこかへ出かけるとき、現在地から目的地までの移動時間はもちろん、移動ルートも知ることができ、迷わず容易に目的地にたどり着くことができます。
実はこのGPS機能、自覚がないまま設定していることが多く、そのために思わぬトラブルを引き起こすことがあるのです。
例えば、位置情報の設定をONにしている状態で、自宅や学校などで写真を撮り、SNSサイトに投稿した場合、その投稿や写真自体に撮影場所が記録されてしまいます。それらの投稿や写真から簡単に自宅や学校の所在地が分かってしまい、実際にストーカーや誘拐などの被害にあう事件も起きています。
まずは自分のスマートフォンの設定を確認し、位置情報の利用について正しく認識した上で各種機能を活用する必要があります。
■不正アプリのインストールによる個人情報の漏えい
スマートフォンにインストールすることで、活用できるソフトウェアをアプリと呼びます。さまざまな目的のもとに作られるアプリは年々増加しています。
日常的に使用できるものや娯楽性の高いもの、有料や無料のものなど、数多くありますが、中にはスマートフォン内の個人情報を盗むウイルスが仕込まれている不正なアプリも存在しています。そのようなアプリをインストールしてしまうと、個人情報が漏えいし、自分自身はもちろん、電話帳に登録している知人にまで被害が及ぶこともあるのです。このような思わぬ事態を招かぬよう、自分がインストールしようとしているアプリが安全なものかどうか、判別するポイントを紹介します。
アプリをインストールする際、端末の中にある連絡先等へのアクセス権限を求められることがありますが、不要な権限を求めるアプリには注意が必要です。そのアプリの機能や性質、目的を考え、本当に必要な権限の許可を求めているかどうかを考えることが大切です。もちろん、電話帳データなど個人情報へのアクセスを求めるアプリの全てが不正なものとは限りませが、そのアプリに対するユーザーレビューやコメント、開発会社の評判やソフトウェアの更新頻度なども確認しながら、信頼できるアプリかどうかを判断してください。合わせて、スマートフォンにセキュリティソフトをダウンロードし、アプリを取り入れる際に安全性をチェックすることも大切です。少しの工夫で、不正アプリのインストールを避けることが可能になりますので、日頃から心がけておきましょう。
埼玉県教育局県立学校部生徒指導課